昔話

昨日のさだまさしさんのコンサートを聴いて、久しぶりに亡くなった父を思い出しました。

父は1917年生まれ。長崎市戸町の遊郭の末子でした。長じて東京の医専を卒業して、法医学者となりました。趣味はヴァイオリンと作曲。そんなわけで、さだまさしさんには並々ならぬ関心を寄せていたのでしょう。

先日、実家へ帰って金庫を開けたら、父のパスポートが出てきました。なんと1980年代に長崎を出て、長崎に帰るスタンプが押してありました。そう言えば、さだまさしさんが船で中国へ行くツアーを企画されて、それに父が参加しちゃったのよ…というような話を母から聞いたことがあります。

どうも、思い立ったらやらないではいられない性格だったらしく、齢70を過ぎて、さだまさしさんにファンレターを書いたようです。なぜかさださんの心の琴線に触れたらしく、直接お電話を頂戴したと感激して話していました。でも、「さださん、大好き!」とは言えず、「長女(私です)があなたの大ファンです」とか言ったそうで…詰めが甘いよ、父。

そんな父も91歳で亡くなりました。そんな父に、さださんの「奇跡~大きな愛のように~」を心の中で贈った私です。